<track>
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<track>タグはHTML5で導入された、<video>や<audio>要素に字幕、キャプション、章のタイトル、または説明文などのテキストトラックを追加するために使用される要素です。このタグは主に、ビデオやオーディオコンテンツがよりアクセシブルになるように設計されています。例えば、聴覚障害があるユーザーのための字幕や、非母国語話者のための翻訳字幕を提供することができます。
### 基本的な使用方法
code:html
<video controls>
<source src="movie.mp4" type="video/mp4">
<track src="subtitles_ja.vtt" kind="subtitles" srclang="ja" label="日本語">
お使いのブラウザはビデオタグをサポートしていません。
</video>
この例では、ビデオファイルmovie.mp4に対して、日本語の字幕ファイルsubtitles_ja.vttを指定しています。<track>タグの重要な属性には以下のものがあります：
- src: テキストトラックのファイルへのパス。
- kind: トラックの種類（subtitles, captions, descriptions, chapters, metadataのいずれか）。
- srclang: トラックの言語を指定する、有効な言語コード。
- label: ユーザーインターフェースに表示されるトラックのラベル。
### トラックの種類 (kind属性)
- subtitles: 字幕。聞こえる内容のテキスト表現で、非母国語話者や聴覚障害者が対象。
- captions: キャプション。聞こえる内容と聞こえない音（例えば、「ドアがノックされる音」）も含む、聴覚障害者向けのテキスト。
- descriptions: 説明。視覚情報のテキスト説明で、視覚障害者が対象。
- chapters: 章。ビデオの異なるセクションや章をナビゲートするためのもの。
- metadata: メタデータ。スクリプトによって使用されるデータで、ユーザーには直接表示されません。
### 注意点
- テキストトラックファイルはWebVTT（.vttファイル）形式である必要があります。この形式はテキストトラックのための標準フォーマットで、時間コードとともにテキストを指定します。 - すべてのブラウザが<track>タグをサポートしているわけではないので、サポート状況を確認することが重要です。
<track>タグを使用することで、ビデオやオーディオコンテンツをより多くのユーザーにとってアクセシブルなものにすることができます。これはウェブの包括性を高める重要な手段の一つです。